指針
● 2-2
監査法人は、会計監査に対する社会の期待に応え、組織的な運営を確保するため、以下の事項を含め、重要な業務運営における経営機関の役割を明らかにすべきである。
・監査品質に対する資本市場からの信頼に大きな影響を及ぼし得るような重要な事項について、監査法人としての適正な判断が確保されるための組織体制の整備及び当該体制を活用した主体的な関与
・監査上のリスクを把握し、これに適切に対応するための、経済環境等のマクロ的な観点を含む分析や、被監査会社との間での率直かつ深度のある意見交換を行う環境の整備
・法人の構成員の士気を高め、職業的専門家としての能力を保持・発揮させるための人材育成の環境や人事管理・評価等に係る体制の整備
・監査に関する業務の効率化及び企業においてもデジタル化を含めたテクノロジーが進化することを踏まえた深度ある監査を実現するためのIT基盤の実装化(積極的なテクノロジーの有効活用を含む。)に係る検討・整備
適用状況
監査上の重要な判断に対しては、品質管理専門部署への照会や審査担当者による審査のほか、特に重要と認められる事項については本部審査会による合議制の審査を併せて行う運用とし、専門性の高い領域を慎重に検討する体制としています。これら監査上の重要事項や関与先で発生した重要な不祥事の状況は経営協議会に報告され、監査法人としての対応を適時に協議しています。また、監査責任者と審査担当者の判断に相違がある場合は本部審査会で解決し、解決しない限り監査報告書は発行しないルールを運用しています。
不祥事事例の分析整理によるノウハウを蓄積し、事例研修等によりリスクの周知と監査上の対応を協議する体制を整備しています。また、当法人が推進するABC(Audit・Business・Communication)監査の一環として、経営者ディスカッションの標準質問書を作成し、幅広いトピックについて網羅的で深度ある意見交換を実施しています。関与先の業界共通の重要なリスク情報については、追加の標準質問書を公表し、タイムリーな意見交換を実現しています。
構成員の人材育成を所管する人材育成グループが、人材育成全般を管理しています。経営環境の変化に応じて年度の研修計画を定め、専門要員にはCPD(継続的専門能力開発)制度に当法人独自の要請を加味した研修プログラムの受講を義務付けています。また、多様な経歴を持つ入所者に対応した初任者研修を整備しています。人事管理・評価については、人事グループが所管し、構成員の士気向上や職業的専門家としての能力発揮のための体制を整備し、今後もさらに改善を継続してまいります。
事業計画の一部として、監査DX及びIT基盤整備についての計画を策定し、同計画に基づき人員計画、システム関連予算等を立案しリソースを配分しています。これにより、最新のテクノロジーに関する情報を収集した結果に基づき、新たな監査ツールの導入とAIの試験的活用を審議しており、利便性とセキュリティ等の要件を満たす業務環境の実現を図っています。
システム企画グループでは、専門家を配置し、法人として必要なテクノロジー資源を特定・見直ししています。また、「情報セキュリティ基本方針」において、品質管理システムに関連する情報資産を特定し、明示しています。